凪のお暇感想

凪のお暇 1 (A.L.C. DX)

凪のお暇 1 (A.L.C. DX)

 

 

チャンピオンタップの番外編(コナリミサト | 凪のお暇 | Champion タップ!)を先に読んで、かわいい話かな? と思ったので一巻をKindleで買って読みました。

 

基本的に漫画も映画も、

  • 人が死なないほんわかドラマ
  • 血みどろバイオレンスアクション

のどちらかが好きですが「凪のお暇」は前者です。でもモラハラ男とか距離梨男とか出てくるし100%ほんわかとは言いきれない。ちょっと読んでてつらいところもあった……

ただ、ほんわかだろうとバイオレンスだろうと女の子が強い作品が好きっていうところは共通していて、例に漏れず凪ちゃんは強い。

空気読んで生きねば……我慢我慢……というところから始まる物語ですが、凪ちゃんは確かに周りに溶け込むようにして生きてきたかもしれないが、生命力はめちゃ強い。

そもそも浮かないようにしていた時代は流行のファッションやら化粧やらSNSやらに精通し、仕事では押し付けられた余分な仕事をこなし、その上お弁当は自作だし自炊どころか豆苗まで育てちゃうし、節約大好きで浪費もしなさそうだし、そんな最強があるかよみたいな感じなんだよね。まあ、実際はなかったからお暇いただくわけだけど、限界を迎えた時にさっさとお暇できる(だけの貯蓄と胆力がある)凪ちゃんはめちゃめちゃ生命力が強い。そして「こいつと結婚できたらなんか抜け出せるのになあ……」とまで思っていたモラハラ彼氏もついでに断捨離して、ささやかな幸せ掴んで人生楽しくなっていく凪ちゃん、マジで強い! 間違ってモラハラ男と結婚しなくて良かった!

 

「お暇」の本筋は「一歩踏み出すこと」で、凪ちゃんは戸惑いつつもいろんなところへ踏み出していく。意外と否定されず受け入れてもらえる、ということに気付く凪ちゃんだけど、それは凪ちゃんが受け入れていることの裏返しでもある。

周りから浮かないようにするためにはあらゆることを吸収する必要があると思うんだけど、それができていた凪ちゃんは元々吸収力が高い。元々あった能力を、周りから浮かないとかどうでもいいことより、自分の幸せのために使えるようになっていく凪ちゃんはかわいいし力強いし心強い。

 

二巻には恋愛要素入ってくるような予告だったけど、恋愛要素マジでどうでもいいのでもっと凪ちゃんが豆苗育てたり缶詰めゼリー作ったりしているようなところを延々と見ていたい……

私はエリちゃんは距離梨男を止め凪ちゃんを守ってくれるいい人だと思ってたけど、もしかしなくてもあいつが好きなのでは……? 百合かと思って期待したのに。

 

私は番外編から読んじゃったけど、絶対1巻から読んだ方がいいと思います。番外編だけでも読めるしかわいいけど、前情報無しで1巻読んだ方がカタルシス味わえると思うよ。

 

これは本当にほんっっとに個人的な感想ですが、メインの男性キャラにほんっっとに興味がわかない。凪ちゃんの人生の邪魔者にしか見えない。上の階のおばちゃんとかレジ打ちガールはかわいいんだけど。個人的な感想と前置きしたのは、宝塚にはまって以降、そのへんの男性の個体識別が困難なレベルで男性への関心が薄れているけど、ついに二次元にまで及んだか……と思ったからです。普通に考えて恋愛要素入れるなら必要だしバランスのいい二人なんじゃないかと思います。わかんねえけど。

私が見たいのは恋愛模様じゃなくて凪ちゃんのハッピーニューライフなんだよね、という単なる需要と供給の問題。

 

影響を受けて豆苗育ててみたくなったけど、私に適切な管理ができるわけがないので諦めました。

六畳一間も学生時代を思い出して狭い部屋に住むのも悪くないなと思った。でも私の学生時代の部屋はほんとゴミ屋敷レベルで、せっかく引っ越しても一部屋倉庫にする始末。物が捨てられないことについては以前書いた通りですが、私が凪ちゃんレベルで断捨離できるとしたら、それはもう宝塚に絶望してもう死ぬしかないとなった時しかないと思うのでその時は永遠に来ないのです。たぶん。来ないでね?