黒染め高校デビュー

中学生の時には既に白髪が多かったので、中3の冬に母から「染める?」と聞かれましたが「んーまあいいわ」と答えて一度はそれで終わりになっていました。私としては、確かに白髪は多いけど「白髪あるよ」って度々教えてもらうのが申し訳ない程度でそんなに気にしていませんでした。

 

が、しかし母と入学準備の買い物に行ったら未知の高校生活に気持ちが高まったのか、ハンズのトイレで「お母さん、髪染めたい」と言ったのを覚えています。自分が染めるかと聞いたことをすっかり忘れていた母が「突然何に目覚めたのかと思ってびっくりした」と言っていたのも覚えています。母としてもまあ本人が気にしないならいいやぐらいの認識だったようです。

 

一回目は美容院でやってもらったんですけど、そしたら美容師さんの親心なのかなんなのかちょっと茶色くなってしまって(光が当たると茶色く見える程度)、それ以降は髪色戻しで自染めしています。

 

そんな経緯で入学時はちょっと茶色かったものの何も言われずに済みましたが、やっぱりマジの高校デビューで意図して色を入れてくる子はいたらしく、全体に向けて「染髪はしないように」という注意がありました。

当時クソ真面目だった私は、「私も染めてますがやめたほうがいいですか?」と先生に申し出ました。今思えばクソ真面目から一周回ってひねくれているな。

申し出た先の担任の先生には「そういう事情なら言わなくてもいいよ、ていうか申し出なくても黙ってれば大丈夫だよ」みたいなことを答えられた気がします。私の空気の読めなさを分かってくれるとてもありがたい先生でした……その後もいろいろとお世話になった大好きな先生です。

 

しかしまあ、当然違和感は覚えました。「髪染めるなよー」って言われたのに、白髪を黒く染めるのはオッケーって、なんだか分かるような分からんような理屈。

自毛は限りなく黒に近いこげ茶なのを黒く染めているので、自毛と色は変わっているけど黒いからOK。方や生まれつき髪色が明るい子は、自毛証明を提出させられた上に生徒指導に恫喝されて生徒指導室に連れて行かれるようなこともあるという不公平さ。

恫喝するくらいなら、自毛証明提出してきた生徒の顔ぐらい覚えとけよ! 自毛証明提出しなきゃいけない生徒が覚えきれないほどいるんならもう自毛証明いらんだろ! とか、今になってもまだいろいろムカつく生徒指導の先生がいたのも最悪でした。

この教師は生徒のご機嫌とるようなところもあって本当に嫌いだった。加えて、半年前に副担任でもってたはずの私に対して初めて見る生徒みたいな扱いをしたのも腹が立つのを通り越して軽蔑したし、そんなだったら自毛証明を提出している生徒の顔を覚えていないのも無理ないよねー。仕事しろ。

話それたけど、もちろん恫喝されなくても不公平なんですよ!

 

私はそもそも黒髪派だったので(明るい髪色に憧れもあったけど)自分の髪色についてはストレスなく過ごせたのでその点では恵まれていました。これで自毛が明るかったら悩み事が二倍にも三倍にもなっていたかも。

その後は、大学に入って何回目かに髪を染めようとした時、あっそういえば私もう何色にしてもいいんじゃんと思ってちょっとアッシュを入れて以来、染めたり染めなかったりしつつ暮らしています。勤め先が髪色に緩いのをいいことにちょっとずつ明るくしてたら痛み過ぎて色が入らなくなったので今はプリンというよりマーブルになっている……

 

今の勤め先は一応接客業にも関わらずメッシュを入れている人がいても問題にならないくらいゆるい職場ですが、以前勤めていたところは、研修で「髪色はここまで」というカラーチャートを見せられたくらいには厳しかったです。基準色はそんなに暗くはなかったけど、自毛が基準より明るいことだって全然ありうるし、そういう人は一生意に沿わない色に染め続けないといけない可能性がある。最悪ですね。

 

私は大阪の高校生を応援するし、逆ともいえる立場ではありますがこれからも好きな髪色でお客さんの前に出続けようと思います。

自毛を黒くしないといけないとか、黒くしとかないと就職で不利とか、何もかもおかしい。髪型なんてどうでもいいよ。

 

とりあえず結婚式終わったら刈上げにして、何かしらの理由で休職することになったら99%生まれつきではなさそうな色にしたい。

本当は、徐々に明るくしていって職場で注意されるラインがどこなのか探ろうと思っていたんだけど、余りにも痛みが激しくなったのとそもそも色が入らなくなっちゃったのとで頓挫したんだよ。でもロングだから厳しいだけでショートならいけるかもしれない!